健康は正しい背骨・骨盤から別処整体療院

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ストレッチ整体

ストレッチ整体の基本について

【1】スラスト法 禁止

厚生省は、平成の初めごろから、カイロプラクティック・整体の危険性について指摘していました。
平成三年六月の各都道府県衛生担当部長の医事課長通知が、現在も厚生労働省ホームページに載せられています。

厚生労働省掲載ページ
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/i-anzen/hourei/061115-1a.html

ホームページの文面を抜粋して転載してみます。

2 いわゆるカイロプラクティック療法に対する取扱いについて
(2) 一部の危険な手技の禁止
カイロプラクティック療法の手技には様々なものがあり、中には危険な手技が含まれているが、とりわけ頚椎に対する急激な回転伸展操作を加えるスラスト法は、患者の身体に損傷を加える危険が大きいため、こうした危険の高い行為は禁止する必要があること。

この通知が発表されて以来、すでに二十五年が経過していますが、
いまだに頸をバキバキ鳴らす整体・カイロが存在しています。
また、整骨院や接骨院でも、同様の施術が行われている場合があります。

近年、各地で、ストレッチ的手法を用いて、整体施術をする整体治療院や整体治療院の団体が増えてきています。
この流れは、厚生労働省の通知を受けて、この通知を遵守して整体治療を行う試みが、遅蒔きながら、全国各地で始まっているのだと私は思っています。
当初、「スラスト法を禁止されたら、どうやって整体施術するの?」という戸惑い状態でしたが、これらの動きを見ていて、いよいよ、ストレッチ整体主流の時代の到来だな、と考えています。

私が、ストレッチ整体に取り組み始めて、もうそろそろ三年になろうとしています。
最初は頸椎だけはストレッチで何とかならないかという試行錯誤でした。
それが何とかできるようになったとき、全ての調整をストレッチでできないものか、という段階に入り、今は、すべての調整をストレッチで行っています。

今、感じるのは、「なぜ、あんなバキバキ、ボキボキ鳴らしながら施術して、何も問題が起きなかったのが不思議だ。
もしかして、患者さんの症状を悪化させていたことも有ったのではなかろうか」という慙愧の気持ちです。
私は、もう二度と、あのボキボキ、バキバキの世界には戻りたくないし、もう二度と戻ることはない。
そう思っています。

【2】ストレッチ整体の基本原理

ストレッチ整体の基本原理は、背骨・骨盤を軸にして、左右の筋肉のバランスを取ることです。
背骨を支えている「脊椎起立筋」、所謂背筋の左右のバランスがキチンととれていれば、背骨は何所もズレることなく、キチンと機能しますから、背骨が原因で「あそこが痛い、此処がしびれる」などということは起こらないです。
背筋・腹筋がしっかりしている人は、滅多なことで背骨はズレませんし、仮にズレても、暫くすれば自然に直ってしまいます。

プロのスポーツ選手等は、普通の人とは身体の鍛え方が違いますから、普通の日常生活で背骨がズレたりはしないですね。
激しいスポーツの競技とかで無理をした時には背骨がズレて、治療にいらっしゃることはありますが、むしろそれは例外的です。
大抵は自身の筋力で自然治癒してしまいます。

ストレッチで背骨・骨盤を直す、という事は、結局、背骨・骨盤を支えている筋肉の、左右のバランスを取ることに尽きると考えています。
何らかの理由で、背骨・骨盤がズレた状態は、背骨骨盤を支えている筋肉がアンバランスになっている状態であり、逆に言えば、筋肉がアンバランスになっている状態では、背骨・骨盤が歪んでいます。
その状態が継続すれば、背骨の椎間板のズレや仙腸関節のズレまで進行してしまいます。

この点を概略、補足しますと、『背骨のズレ』とは、背骨を構成している椎間板の中心にある髄核と呼ばれる、ボールベアリングのボールに該当するような髄核が椎間板の中に存在し、それが背骨の動きに従ってバランスを取りながら椎間板の中で自由に動ける状態にあるとき、椎間板は正常に機能します。
ところが、この髄核が椎間板の左右いずれかの端に追いやられ、そこで椎間板の繊維を突き破り、動きを停止してしまうことがあります。
これを「椎間板がズレた」とか「背骨がズレた」とか表現します。

従来型の背骨・骨盤の調整では、骨に着目して、骨のズレを直せば、筋肉のアンバランスも直る、と考えます。
言わば、骨の調整さえすれば筋肉まで調整できると言うわけです。
逆もまた真で、筋肉のアンバランスをキチンと調整することが出来れば、背骨のズレも直る訳です。
どちらを優先するかですが、「ストレッチ整体№1」で述べたように、厚生労働省は頸椎に対するスラスト法を用いた背骨の調整を禁止しています。
つまり、現在の厚生労働省の指導をキチンと守るなら、筋肉のアンバランスの調整を優先させて、背骨を調整する事になります。

つまりは、筋肉のストレッチで背骨を調整する方法「ストレッチ整体」は、厚生労働省の指導に沿った施術方法と言うことが言えると考えています。

【3】具体的なストレッチ整体の方法

具体的に、シンプルな事例を挙げて、背骨のズレと、背筋のアンバランスについて説明してみます。
例えば、胸椎の四番と五番の間の椎間板の髄核が椎間板の内部で一番右端に寄ってしまったとします。
そうすると、四番と五番から右に出ている神経が偏ってしまった髄核によって圧迫され、それらの神経の行き先の背筋の異常緊張をもたらし、右背中に違和感または痛みを感じるようになります。また、胸椎四番と五番の右付近の背筋はこれらの背骨の変位によって伸ばされてしまいます。
この状態を背骨がズレたと称します。
当然のことながら、これらのズレた背骨の両サイドの脊椎起立筋は「右が伸長、左が収縮状態になって、脊椎起立筋は左右でアンバランスになっています。
つまりは、背骨のズレに由来する背筋の左右アンバランスと、椎間板の髄核による神経圧迫が加算された形で、左右の背筋のアンバランスがもたらされます。

このとき、ストレッチでこれらの背筋のアンバランスを解消させるには、どうしたらよいのでしょうか。
試みに、椎間板が右に寄ってしまっている場合について考えると、左側の背筋は、右側が伸長したことにより、相対的に収縮していますから、痛みを感じている右側ではなくて、その反対の左側を右側と同程度まで伸長させます。
そうすると、左右脊椎起立筋(背筋)のバランスが取れますので、背骨は左に復元移動し、そのことによって、右に変位していた椎間板の髄核も左に移動します。
そして、そのことにより、髄核による神経圧迫が消えますから、右背筋の異常緊張が消えます。
この結果、ズレは暫くして消滅し、椎間板の髄核は中央に戻り、胸椎四番五番は正常に戻ります。

この時に、どの程度の力を、どの程度の時間かけるのかについては、施術者の個人差が考えられますが、施術してもらう方が痛くなく、気持ちのよい状態で背骨のズレを解消させるという事が絶対条件です。
例えば骨粗鬆症の方に対して、強い力でストレッチを加えた場合、幾らストレッチとは言え、骨折の危険は排除できません。
身体に加える力を可能な限り小さくし、その代わり、ストレッチの時間を長くする事で『気持ちの良い状態で身体を伸長させる』という方法を取っています。
私の場合、60秒程度を基準とし、最長で90秒、最短で30秒程度のストレッチで、ほとんどのケースの背骨・骨盤のズレが調整できています。

厚生労働省は『患者の身体に損傷を加える危険』を限りなくゼロに近づける事、これを施術者に求めています。
強い力でストレッチすると、確かに背骨のズレを短時間で解消することが出来ます。
色々試してみましたが、頑健な方に対する施術で、20秒ほどの強い力でのストレッチで、背骨のズレは概ね解消できました。
華奢な方に対してであれば、強い力でストレッチすれば、更にもっと短時間で背骨のズレは解消できるだろうと思います。
しかし、同時に、骨折や筋肉を傷める可能性もかなり増大するのではないかと思います。
それでは、厚生労働省の指針に添わない訳ですから、危険な整体になってしまうでしょう。

【4】複雑にズレた背骨の調整方法

以上は、椎間板の変位が一か所の、最もシンプルな形の、背骨のズレについて述べました。
これを基本として、その前段階である、椎間板の異常までは起こしていないが、背筋の左右のアンバランスが存在し、背骨のズレの予備軍とでもいうべき、筋違いの段階にある背筋の左右のアンバランス状態をしばしば見かけますが、これに対しても、収縮している側の背筋を伸長させることにより解消させることが出来ます。

さらに、背骨のズレが片側だけではなく、両側にある形が、実際の背骨においては、多数見かけられますが、これらは、シンプルなズレが右、左、と連続している訳ですから、片側ずつ外してゆけばよいわけです。

さらに数珠つなぎのように、多数のズレが複合している場合もしばしばありますが、一つ一つズレを外してゆくことで全てを解消させることが出来ます。
まぁ、こういう場合は、多少根気が必要ですが・・・。

【5】骨盤の調整方法

骨盤の調整は中央の仙骨が、一枚岩のように捉えられていますが、実は、仙椎一番から五番のまでの五つの骨の集合体であり、それぞれが、少しずつ歪むことがポイントになります。
医学の解剖学では、仙骨は仙椎の集合体だけれども、二十歳ごろに石灰化して一塊となる、とされています。
このため、個々の仙椎自体はズレることはない、と考えてしまいがちですが、実際にはそれでは説明のつかない事例が多々あります。
そのような事例では、結局、骨盤のズレは解消できません。
見方を変えて、仙椎も、腰椎や胸椎と同じようにズレる、と考えて、腰椎・胸椎と同じように調整すると、骨盤のズレに由来する、坐骨神経痛は消えてしまいますので、やはり、個々の仙椎はズレる、という整体術古来の考え方に軍配が上がると私は考えています。

【6】坐骨神経痛の調整方法

坐骨神経痛については、仙椎のずれが全くなくて、仙腸関節のズレだけで坐骨神経痛が発現している場合があります。
この場合は、頸椎~腰椎までのどこかで、筋違い的なズレがあり、それが仙腸関節をズラせている場合です。
この場合は、仙椎のずれをどれだけ探しても見つかりません。
その他、ヘルニアに由来する坐骨神経痛、脊柱管狭窄症に由来する坐骨神経痛、すべり症に由来する坐骨神経痛、等があり、そこに病名のつかない「坐骨神経痛」が合併していたりして、多彩な症状を発現している場合がありますので、本当に難しいというか、術者が困惑させられる場合が多々ありますから、一つ一つ整理して調整してみて、どうしても症状が軽減しない場合、何らかの病名に由来する坐骨神経痛ではないかと疑われる場合は、医療機関での精密検査をお勧めするのが良いかと思います。

【7】膝・足首の調整方法

坐骨神経痛は臀部か脚への痛みですが、脚の痛みとしては、代表格は膝と足首の痛みでしょう。
腫れていたり、熱を持っていたりする場合は、膝や足首の関節炎が先ず疑われます。
この場合は、先ずは、整形外科、あるいは接骨院に受診して、関節炎を治療することだと思います。
腫れてもおらず、熱も持っていないのに、足首や膝に痛みがある場合は、腰から筋を引っ張っている場合や、腰で神経を圧迫している場合が考えられます。
これらは大抵、下部腰椎や腰椎部の内外側の筋肉の筋違いが原因である場合がほとんどですから、腰椎の調整や、腰の左右の筋肉のバランスを取ることにより解消します。
腰椎で神経を押している場合は。
膝なら腰椎四番、足首なら腰椎五番が考えられます。

【8】肩・腕の痛みや痺れの調整方法

脚の痛みに対して、肩や腕の痛みについて次に述べます。
肩を打撲して、腫れたり、熱を持っている場合は、勿論、整形外科や接骨院に受診する必要があります。
関節に異常なしとなったとき、整体の出番です。
肩については肩先の中心から前にかけて痛みがある場合は、頸椎のズレが考えられます。
肩先の中心より後方に痛みがある場合は、上部胸椎のズレが考えられます。
さらに、腕が上がらない、等の故障は、頸の異常緊張に由来する場合が多いです。
右肩なら、右首筋の異常緊張が原因、という具合です。
頸の異常緊張の原因は、頸自体が筋違いを起こしている場合やズレている場合、或いは、背中から腰にかけての背筋の異常緊張があって、それが頸の異常緊張をもたらしている場合があります。
これらを一つずつ点検して、原因となっている筋違いや背骨のズレを解消すれば、腕は上がるようになります。
手首の痛みは、頸の筋違いか、頸椎七番のズレです。
ひじの痛みも、頸椎の筋違いか、上部頸椎のズレです。
これらを丁寧に点検して、一つ一つ解消させれば、腕の故障はほぼ解消します。

【9】頸の調整方法

頸の調整について述べます。
頸のゆがみから肩や腕に痛みやしびれが出ることは、すでに述べましたが、頸から、頭痛やめまい、自律神経失調等の症状が出ることを述べます。

頸筋の異常緊張や、激しい肩こりから頭痛が出ることがあります。
頭痛には大別して三種の頭痛があります。
一つは緊張型頭痛、これは肩こりや頸こりが原因で頭痛が出るものです。
二つ目は偏頭痛、これは、脳に行く血流が悪くて頭痛が出るもの。
三つめは群発頭痛。
これは顔面神経痛〈三叉神経痛)に由来して出る頭痛。

これらいずれもが頸のズレに関係しています。
まず、緊張型頭痛、これは頸がズレて、首の筋が異常緊張を起こしたり、肩がバンバンに張ったりして、それが後頭骨を圧迫して起こる頭痛です。

偏頭痛は、頸の筋違いのような状態から、頸椎動脈が圧迫され、脳に行くべき血流が妨げられて、脳が酸欠状態になって出る頭痛。
或いは、頭の中で何らかの原因で血管が圧迫されて、血流が悪くなっていることが考えられます。

群発頭痛は、頸椎一番やゼロ番〈頭蓋骨〉がズレて、頭蓋骨と頸椎一番の境目で三叉神経を圧迫し、三叉神経痛〈顔面神経痛〉が出て起こる頭痛。
いずれも、頸のズレに大きく関係しています。

緊張型頭痛は普通の頭痛薬が効きます。
偏頭痛は、血流をよくする薬が効きます。
群発頭痛は普通の頭痛薬は効かず、神経痛に効く薬しか効きません。
さらにこれらの頭痛は、めまいや、自律神経失調の症状を伴ったり、気分が悪くなって食べたものを戻したりもします。
これらの諸症状も、おおむね、頸椎や胸椎、或いは腰椎の調整によって劇的に軽減することが出来ます。

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